名づけや、悲しむことや、アリスのこと

本日で、ネットプリント第三弾「カフェテラスに拡散する夜」の配信が終了します。
出力して読んでくださったかたがた、ありがとうございました。第四弾も近いうちに配信します。どうぞよろしくお願いします。


昨晩、ひとつ原稿を上げました。それを今、プリントアウトして読み直して、「ヤ、これは不思議の国のアリスだ」と思いました。近ごろの作品の中では最もよくかけたんじゃないかなあと。そういうものは、アイデアの時点で何かが迸っていて、書き終わるととても疲れます。

よく書けたから、本当はけっこう、10月の新刊に収録したいのですが。

おそらくは山猫のサークル誌に掲載するんじゃないかなあと思います。ここでしか読めないことになってしまうと惜しいなあとちょっともだもだしてしまうのですが、いずれ再録するでしょう、きっと。サークル誌のほうを手に取ってくださるともっと嬉しくはあるのですが。




これはハムケツです。ちょっと流行っていましたよね、要するにハムスターの尻です。

今日、お迎えしました。またジャービルを飼いたい気持ちがあったのですが、近隣のペットショップではとうとう取扱店が見つからず。初心にかえってハムスター。運が良かったです、好きな毛色のパイドのジャンがリアンハムスターがいたんです。以前も一度だけパイドの子を飼育していました。その子はノーマルパイドだったのですが、この子はブルーパイドで、すごくすてきな色合いをしています。ただし、四か月のペットショップ生活のために肥えてはおりますが。

メンメンという名まえです。

ペットブログをつづろうという話ではなく、名づけの話です。ちなみに今まで飼ってきたペットの名まえは、タンタン、モンモン、ボンボン、ブンブン、ジャビエル、そして現在のメンメン。おどろくべき安易と単調です。ペットに人間じみた名まえをつけるのは苦手です。なんなら、ジャビエルの場合などほとんど種類の名まえです。

ペットが人間に見えてくる現象が苦手でした。ペットの中に人間性を見出してしまえば、自分はいったいどうやってペットと接していいのか、見失ってしまいそうになります。ほんの小さなげっ歯類に対してだからこその思いでしょうかね。愛らしく小さな生き物は、わたしの中ではあくまでも「小さきもの」でなければなりません。

今日ペットショップでこの個体を見ながら思いました。悲しんでいるように見られるくらいならば、わたしは薄情と思われていた方がいいなあ、とか、そういうことを。ああ、難しい。悲しむのが苦手です、きっと。生きているものがすきだからです。きっと。

そんな風に考えていたら、昨晩完成させた小説が、とてもいいラストに運ばれていて、わたしの頭で言葉になるには一晩かかったことを、小説が先取りしているようでおもしろかった。わたしの頭がそのラストを無意識になぞるように、すり寄っていったのか、それともわたしの頭がどこかで理解していたことを書き出していたのか、どちらなのでしょうね。

前者な気がします。デジャヴの多い日常なので、きっと、いまさっき知ったことを百年前から知っているという風にしてしまう悪い手癖があるのです。昨日書きあげた小説のタイトルは「シベリヤ迷宮殺人譜」です。まるで不思議の国のアリス!

さて、どのようなリアクションを得られるでしょうか。広く届けるには時間を要する作品かもしれませんが、いずれどこか、サークル誌以外でも表に出せたらいいと思います。



落山 羊

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